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運動医科学

(配当学年)修士 (開講年度・開講期)前期

(授業の概要・目的)
日常的な運動習慣はさまざまな「健康増進効果」を有することが知られている。運動には、呼吸循環機能や筋力・筋持久力、柔軟性など体力的指標の向上のみならず、肥満症、高血圧症、糖尿病、脂質異常症、動脈硬化症、骨粗鬆症といった「生活習慣病」の予防・症状改善効果が期待できる。本授業では、「健康増進」を目的とした運動の標準的な方法を中心に、運動にはどのようなリスクがあり、それに対してどのように対処すべきかを含めた学習を行う。また、日常の習慣的運動がもたらす健康増進効果がどのようなメカニズムに由来しているのか、最近の内外の研究成果の紹介を含めて分子医学的観点から学習を行う。
(到達目標)
運動の持つ健康科学的有用性とともに、運動によって生じる可能性のある健康障害について理解する。また、運動はどのような機序で健康科学的効果を発揮するのかを、生体を構成するミクロ(分子)の視点から理解する。
(授業計画と内容)
この授業はリレー形式で林(第1回から第7回)、江川(第8回から第14回+フィードバック)の順で行う。

林:以下のトピックスを各1~2回の授業で取り上げる。 詳細は第1回授業にて説明する。
・健康増進を目的とした運動とはどのような運動か(有酸素運動、筋力トレーニング、ストレッチング等の効用)
・適度な運動の強さや時間はどのように設定するか(運動処方の原則)
・中・高齢者や有疾患者ではどのような運動を行うべきか(健常若年者との違い)
・運動によって病気やケガを誘発しないために(動脈硬化症と突然死、メディカルチェックの意義、夏期の運動と熱中症、冬期の運動と低体温症など)

江川:運動医科学の理解に必要な身体の分子適応変化について、以下のトピックスを中心に講述する。
ただし、履修者の理解状況に応じて内容を一部変更する場合がある。
・運動(筋力トレーニング・持久性運動)による身体の分子適応
・栄養摂取による運動適応への影響
・加齢や運動不足による骨格筋の適応変化
・遺伝子と身体機能

<詳細はKULASISのシラバスを参照ください>